相談解決事例

解雇・退職勧奨

採用内定取り消し


=採用内定取り消しについて=

ハローワークで新会社と面談し、その場で採用内定を受け、労働契約書を作成しました。1日付け採用で事務所へ行くように指示されました。ところが、採用前日に再度面接を受けたところ、その場で採用取り消しされたとのこと。

その理由が病気で欠員になる予定であった人が復職することになり、補充が必要なくなったということでした。本人は内定取り消しに対する損害賠償請求を検討。判例では社会通念上不合理な内定取り消しは違法という判断があります。

 

中途採用者に対する内定取り消:①オプトエレクトロニクス事件(平成16.6.23):前職に関する悪い噂に基づき労働者に対する採用内定が取り消されたが、裁判所は労働者の能力や性格等について確実な証拠に基づく事由がなければならないとして、本件採用内定取消を違法と判断した。②インフォミックス事件:経営悪化を理由とする中途採用予定者の内定取消が問題で、「整理解雇」の有効性に関する判断枠組みの下で、経営悪化は内定取り消しの客観的合理的理由として認められるが、使用者の内定取り消し後の対応は不誠実であり、労働者が被った著しい不利益に鑑みると、内定取消は社会通念上相当とは認められないとして内定取消の違法性を認めた。

 

※東京都発行「ポケット労働法」より 会社に就職するまでの過程は、①使用者による募集、②労働者の応募、③採用内定、④就職開始、という経過をたどることが一般的です。募集から就労までの経過を法律的に言い換えると、募集は労働契約の申込の誘引、応募・採用試験の受験は労働契約の申込とされます。さらに、会社からの応募者への採用内定通知書の送付は申し込みに対する承諾とされ、一般的には応募者が承諾書や誓約書等を提出することによって労働委契約が成立したとされます。また、新卒採用の場合は、通常の労働契約と異なり、使用者と学生との間で「学校を卒業することを条件に4月1日から働き始める」といった、条件付きの労働契約を結ぶことが一般的です。卒業見込みの学生に対する採用内定通知書を送付した後で会社の方から内定を取り消すという行為は「内定取消」と呼ばれますが、内定の段階で労働契約が成立している場合、使用者は、客観的に合理的な理由がなく採用内定を取り消すことは許されないとされています。-