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新型コロナウイルス感染拡大を理由にした解雇

2020/03/31

新型コロナウイルス感染拡大を理由に、解雇を行った場合、不当解雇と言えますか?

労働契約法16条で、解雇について「正当事由(客観的合理的理由と社会的相当性)が必要です。社会通念上相当であると認めらない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする」と定められています。「新型コロナウイルス感染拡大」だけでは、合理的な理由とはなりません。

特に、新型コロナが原因で会社の経営状態に影響が出たことを理由に解雇する場合、労働者に責任はなく、使用者の経営上の理由による解雇で「整理解雇」と呼ばれており、解雇の正当性が通常よの解雇よりもずっと厳格に判断される点に特徴があります。

整理解雇は以下の4つの要件(要素)で正当性が判断されています。

① 整理解雇の必要性:会社の維持・存続をはかるために、整理解雇が必要かつ最も有効な方法であること。
② 解雇撤回の努力:新規採用の中止、希望退職者の募集、一時帰休の実施、関連会社への出向などの企業が解雇回避のために努力したこと。
③ 整理基準と人選の合理性:整理解雇の対象を決める基準が合理的かつ公平で、その運用も合理的であること。
④ 手続きの妥当性:解雇の必要性や規模・方法・整理基準などについて十分説明をし、労働者に納得してもらう努力をしたこと。

①では、「売上が大幅に減少していない」「借入金に余裕がある」「国の支援策などを利用できる余地がある」「自分がリストラされた後も役員報酬は減額されていない」などの場合は不当となる可能性が高いです。また、②の企業努力とは、「希望退職を募る」「部署間の配置転換などで人員調整を行う」などの対応がされたかどうかがポイントとなります。

解雇通知を受け、①~④を一つでも満たしていないと考えられる場合は、まず会社に説明を求め、書面での回答を得ましょう。また、各都道府県の労働局では、新型コロナウイルスに関する相談窓口を設けています。

解雇すると言われても、絶対に自分から「退職届」をだしたり、退職に同意することのないように注意してください。

まずは、一人で悩まず労働組合(地域に、新宿一般労組と同じように、一人でも入れる労働組合があります)に相談して見てください。

なお、労基法では、「使用者は労働者を解雇する場合、労働者に対して30日以上前に通告するか、解雇予告手当を支払う必要があります」、となっています。しかし、解雇予告手当を支払ったからと言って、解雇が有効になるわけではありません。会社に対して早めに「解雇は争う、解雇予告手当は将来の賃金として受領する」ということを伝えればより安心となるでしょう。